プレイボーイ×天然な幼なじみ




 学校に着いたのは、入学式の三分前。つまり、二分で着いたってわけ。走った意味、あんまりなかったよね。

 龍太は運動神経がいい。逆に私はとろい。だから、学校に着いた途端、私は息が切れて、その場に座り込んでしまった。

「おいおい。制服、汚れるぞ」

 龍太はそう言って、私に腕を差し出す。私は龍太の腕にしがみついた。

「朝から、飛ばしすぎだよ」

「オマエの運動不足が悪いんだ」

 私は色気より食い気。運動より勉強。

 まぁ、要するに、モテないタイプ。男子にはモテないけど、女子にはモテる。

「ほら、男子が見てるぞ。スカート曲がってるの直せ」

 龍太が言う。私はスカートの後ろを見た。うわ、中見える寸前だ!

「皆、だらしないな、とか思ってたのかな」

 私が言うと、龍太は瞬きして。

「…そうかもな」

 否定してほしかったんだけどな。



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