プレイボーイ×天然な幼なじみ




 駅の直前で、私は龍太に下ろしてもらった。

 龍太は並んで歩こうとしてたけど、私はそれが嫌だったから、距離を開けて歩いた。

 駅のロータリー、ってゆーか、バス乗り場に皆が集まっている。まだ、集合時間の五分前だけど、皆早いなぁ。

「あ、梨桜!龍太と一緒に来たんだ?」

 美穂が駆け寄ってくる。

「相変わらず、仲良しこよしだね」

 幸也くんが悲しそうな笑顔で。

「幸也、梨桜ちゃんが困ってるだろ!その変顔はやめるべきだ!」

 蓮くんが言った。

 幸也くんの顔は、言っちゃ悪いけど、クマのプーさんを連想させた。私はくすくす笑った。

「梨桜ちゃんは笑ってるよ!」

 そのとき、一組の担任の吉永先生が私たちの隣を通った。

「なぁ、吉永先生、また太ったよな」


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