canson you and me ―私と貴方の歌―
TWO☆SONG

学校


―――――煽燐学園登校。

軽い教室の扉を開けるとまず一番に窮屈な空気。

痛い視線。
皆私を必ず睨む。
私は自分の席に行って鞄を置き、すぐに教室を出た。
あそこはもうすぐ煩くなる。
なぜか・・・それはあいつ等が来るから。

≪キャアァァァァ~~~❤❤≫
 一斉に叫び出した女子達。
雄たけびの相手はイケメンとかいわれている、男5人組。
私はいっさい興味が無い。

私は耳を塞いで、屋上に向かった。
ここが一番静か・・・。
―――――ギィィーッという音が鳴り響く。


『はぁぁぁ~。何がいいの・・・?あんなの・・・。』
そう言いながら屋上の裏に行った。

『おいでっ・・・!!』
手を広げて小声で言った。
相手は子猫。
真っ黒な体に、金色の瞳が月の様に光って見える。
なぜか学校の敷地内に居たから内緒でここで飼ってる。
ポケットの中からキャットフードが入った袋を取り出して足元にキャットフードを置いた。
この子の名前は“エル”フランス語で“翼”という意味。
本音は家で飼いたい。
でも私も飼われている身。
そんなこと頼めない。

―――――――キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪チャイムが鳴り出す。
1時間目が始まる時間。
『今日の1時間目は、音楽・・・。うわぁぁ~~』
おそらく私の頭の方には、青い筋があるだろう。
音楽の時間・・・それは、私にとって苦痛の時間。
あいつ等が来るから。
違う学年、クラスでもお構い無しにあいつ等は演奏しにくる。
『よしっ!!サボろう!!』
大体私は、音楽の時間はサボってる。
あそこに居たら、息が詰まってしまうから。

私をエルが心配そうに見て来る。
私は優しく頭を撫でて、
『大丈夫だよ。どこにも行かないから。』
そう言うと、エルは安心したのか私の膝の上で寝しまった。
私も安心して、眠ってしまった。


―――――このまま・・・永遠に・・・眠りたい・・・――――――。

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