俺たち陰陽師!!!!!
椅子から直ぐに立ち上がり悲鳴を挙げる先生は悠太をベッドに寝かせてと、俺に要求した。
先生を見ると仕事用の机にある受話器を取り、病院に電話を入れていた。
「(悠太…)」
『心配は無用。生きている』
「(生きているとか生きてないとかを基準にすんな!)」
『世の中そんなモノであろう』
「はぁ!?」
「どうかした、セーちゃん?」
「あ、いや…生きて…いやいや、なんでもない」
デカイ声を出してしまった。
それに独り言に等しい。
「(恥ずかしい…)」
気をはぐらかそうと俺はポケットから携帯を出し時間を見る。
《11:35》の表示。
「(まあ1時間目を受けてからずっとサボってたもんな…)」
俺はベッドに横たわる悠太に視線を向けた。
「(ごめん、悠太…)」
すると。
「くかー…くかー…」
「……」
ベッドの上で寝息を立てながら目を閉じた悠太。
そんな悠太を見て、俺は硬直化していた。
口には引きつった笑顔を浮かばせた。
しばらくして悠太の両親と救急車が駆けつけ、悠太は無事病院に運ばれた。
その時、怪我の要因を聞かれたが黙ることしかできなかった。
そんな俺を悠太の両親は、
「言うのが辛いなら大丈夫」
と、慰めを言っていた。
何も言えなかった、できなかった自分の無力さに、腹が立った。