俺たち陰陽師!!!!!


「……」

「セーちゃん…」

悠太が寝ていたベッドに腰掛ける俺。
さっきの悔しさが、俺を黙らせる。
先生は俺の隣に座り、俺の頭を優しく撫でた。

「…あなたは何も悪くないのよ?」

「……ううん…あれは俺が悪かったと思う……絶対…」

そう言うと先生はクスッと可愛らしく笑った。

「……その険しい顔、晃汰にそっくりね」

そう言った先生―――兄貴の彼女の柳田涼子(ヤナギダリョウコ)。
若くして俺の高校の保健室の先生をやっている。
俺のことを「セーちゃん」と呼ぶ。

「…兄貴に…?」

「そうよ」

「(兄貴に、似てる…)」

俺はたちまち嬉しくなった。
大好きで尊敬してる兄貴に似てると言われ頬を赤らめた。
照れる俺の頬を突っつく涼子は少し切なそうに笑っていた。

「(どうか、したのかな…?)」

俺はふと思う。
俺は頬を触る涼子の手を掴み問う。

「セーちゃん…?」

「どうかしたの?」

「え…」

涼子は目を見開いた。

「兄貴と…なんかあった?」

「……」

その瞳には悲しみが映っていた。
顔を歪めて俯く涼子。
俺は真相を聞くべく、更に涼子に問う。

「……で、なにがあったの?」

「……連絡が取れなくなっちゃって……」

「は…?」

「家にはっ………家にはちゃんと晃汰はいるの?」

「いるよ…」

「そっか……」

少し安堵した涼子。
だけどその顔には少し悲しみが滲んでいた。




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