俺たち陰陽師!!!!!
―――…
暗い。
重い。
息苦しい。
ここはどこだ?
何の感情も生まれない。
なんだろう。
表せないけど。
何かが重く、のし掛かる。
「(なんだ…ここは…?)」
自分がどこにいるのか。
ここに何があるのか。
ハッキリと、しない。
身体も。
心も。
まるでここに、ないみたいだ。
進もうと思っても、手も足もでない。
考えようとすると苦しくなる。
どうすれば…。
『汝』
どこからか聞こえた。
低く。
冷たく。
重く。
曇りだらけな。
そんな声が。
俺はただ聴覚を頼りに、声の在処を探った。
『汝、我に相応しい主と成す者か?』
「(相応しい…主…?)」
何を言っているのだろうか。
ましては。
何が言っているのだろうか。
何が、どう。
起こっているのだろうか。
汝ってなんだ?
相応しい主なんて、もっとわからない。
聞かれたって答えられない。
だって、俺。
「(俺、わかんないもん)」
『汝にはわかる、なぜならば汝にはその権利がある』
その声の主に、見透かされていた。
それより。
「(……は?)」
権利……だと?
なんの権利があるというんだ。
『光か、闇か』
光?
闇?
『善か、悪か』
善?
悪?
『全て主の為であれば、我は主と共に―――…』
何かが切れたように、俺は真っ白の世界に呑み込まれた。
“光か、闇か。”
“善か、悪か。”
この言葉は、酷く俺の記憶の中にのし掛かっていた。