俺たち陰陽師!!!!!
「(っ…!?)」
冷や汗が伝った。
また、あの声が。
俺のことを主とか言って…。
それに。
足元はお馴染みのグランドの土だった。
そして目の前には。
見慣れた俺の………学校が。
「(は…?)」
一体、何が…?
俺の身に何が起こっているんだ?
俺は辺りを見回した。
だけど。
何も、ない。
「(なにが、どうなって…)」
「おーい、刹那!!」
すると遠くからクラスメイトの明るい声が。
今クラスで一番仲の良い、バカなダチだ。
「悠太…」
「早く行こうぜーー!!ってかなんでお前グランドのど真ん中にいんだよっ!!」
俺はゴクリと喉を鳴らした。
忘れよう。
ただ思い、俺は悠太の方に向かって走り出した。
「今日は早いんだな」
「は?」
「だってほら、まだ15分だろ?」
「15分……」
さっきと全く変わっていない。
なんなんだ?
俺は自分の腕時計を見た。
「あ?」
俺の腕時計は25分となっている。
俺は悠太に時計を見せた。
「うっわ。マジかよ、お前自分に厳しいタイプ?」
「は!?これ、間違えてんの?もしかして!!」
「あったりめーよ、ほら見ろ」
悠太は昇降口の近くにある時計を指差した。
するとそこには15分と記されていた。
「あ、俺、自分に厳しいんだよなーー★」
「………ただ間違えただけだろ。ってか、お前鞄どうしたよ?」
「あっ!!しまった!!」
「忘れたのかよっ!!」
俺たちは靴を脱ぎ、下駄箱に入れた。