俺たち陰陽師!!!!!
HRが終わった。
担任は出席を取るとき俺がいることを確認したら真っ先に窓の外を見て、
「雪は……降ってないな」
と、言っていた。
「(どんだけ俺に遅刻が染み着いてんだよ……)」
と、思った。
俺は窓際の一番後ろの席。
悠太は俺の1つ前の席。
だから授業中もわからないところは教われる。
ま、俺は毎時間居眠りだけど。
「お前さ、なんでそんなモテんの?」
HRが終わって休憩時間に、悠太は後ろを向いて俺に嫌味口調で話す。
その質問に俺はニヤリと口角を上げた。
「そりゃー………イケメンだから?」
「死ね」
「うっわ!!ヒドッ!!自分で聞いといてそれはないだろ!」
「はは、嘘だよバーカ」
そう言われて安堵する。
そうだ。
無闇に女の子に話し掛けてるけど、もちろん向こうからもくるんだ。
むしろ、向こうからの方が割合的に多い。
それに。
「ちょっと…いいかな?」
ほら。
来た。
「え?」
突然来た女の子に悠太はすっとぼけたように応える。
でもその女の子の目は俺を見ていた。
「刹那、来てもらってい?」
「俺?」
「……うん」
俺は立ち上がり、悠太にきびすを返す。
そして女の子についていった。
「(悠太、悪いな)」
女の子は廊下で止まり、俺の方を向き返った。
「せっ刹那、あのね…!」
女の子は上目遣いで俺を見た。
ってかこの子……舞ちゃんだったかな?
あれ?
なんだっけ。
「刹那が、好きで……その、付き合って、下さい!」
「ごめんね」
即答で返した。
確か、この子クラスでも人気高い子だったよね。
でもまあ。
俺には関係ないし。
ちょっと優しくして堕ちるやつは正直言って困る。
「友達じゃ、ダメ?」
「あっ、ううん!友達でも……大丈夫」
「ありがとう」
俺はそう言って女の子の頭を撫でて教室に戻った。