毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
「あの、おススメありますか?」

照れ臭そうに、松岡を見上げる。
こういう店、あんまり慣れてなかったのか?

「んー・・・そうですね、エビとホタテのトマトクリームパスタとか、今日の俺の気分かな。」

俺とは違って、松岡は口が達者だ。
松岡が軽く微笑みながら大塚さんにパスタの説明をすると、彼女はほっとしたように肩の力を抜いた。
「じゃあ、それでお願いします。」
「はい、承りました。」
オーダーを書いて、松岡は伝票をしまう。
そして、俺を見てニヤリと笑った。

「聡介の彼女さん、お名前は?年下だよね?いくつ??」
「へ?!」

話しかけられるとは思ってもみなかったのだろう。
大塚さんは、驚いたように顔を上げて、目を丸くしたまま松岡を見上げた。
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