毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
しかも、彼女とか言うし・・・返答に困るだろうが!

「えと、あの・・・。」

案の定、大塚さんはオドオドしている。
俺が名前聞いた時もそうだったけど、彼女は突然自分の事を聞かれると、テンパるみたいだ。

「教えて欲しいな。」

女ったらしとまではいかないが、松尾は恋人が絶えた事が無いぐらいにはモテる。
容姿うんぬんってより、女性の扱いが上手いんだよな。
・・・俺と、違って。
「お、大塚瑞希です・・・25に、なります。」
消えそうな声で何とか答えた大塚さんは、松岡と視線を合わせる事も出来ずにいた。
年下だったんだな、やっぱ。

「瑞希ちゃん、可愛いね。聡介にはもったいない。」
「す、すみません・・・。」

顔を真っ赤にして、うつむいて。
何がすみませんなのか分からないが、彼女の焦りが伝わってきた。

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