毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
沈黙が、重たい。
松岡のせいで!

マジあいつに会わせるんじゃなかった・・・でも、俺。女の子が喜びそうな洒落た店、ここしか知らないんだよな。

「あの、すみません。松岡が失礼な事を・・・。」

何で俺がヤツの尻拭いをしなきゃならんのかは分からないが、とにかく黙ったままのこの空気を何とかしたくて、謝ってみる。
大塚さんはハッと顔を上げると、まだ少し赤いままの顔で笑ってくれた。

「いえ・・・あの、私こそ、すみません・・・。」
「大塚さんが謝る事ないですよ。」

ほんと、全部あいつが悪いんだから。
なんとか持ち直した雰囲気。
俺はほっとしながら、軽く会話をしながら料理が来るのを待った。

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