毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
「お待たせしましたー。」

また、性懲りも無く松岡が来る。
別のコに運ばせろよ!

「これ、聡介のね。こっちが瑞希ちゃんの。」

うまそうに湯気の立つパスタ。
「ありがとうございます。」
まだ松岡の顔を見れないまま、大塚さんは頭を下げた。
その横顔を、あいつはじっと見ている。

「おい、まっつん。見過ぎ。」
「あ、悪い。いやぁ・・・どっかで見た事あるような気がしてさ。」
「だから口説くなって!」
「いやいや、ホント!どこだっけか・・・テレビ?」

ぴくっと、大塚さんの肩が反応した。

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