毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
俺達は売店についた。
今日もレジには、瑞希さんが居る。
一昨日とは違って、いつも通り眼鏡をかけて。

眼鏡一つで印象がガラリと変わるんだよな。
松岡が言ってたように、眼鏡が無い時はどっかで見た事ある顔だって思ったけど、今は全然分からない。

結局、聞けずじまいのその話。
聞いてもいいものなのか。
聞かれたくないことなのか。

多分、後者だろう。
聞いてほしい話や、自慢したい事ならば、きっとあの場で進んで話していたに違いない。
彼女はかすかに反応しただけで、話そうとはしなかった。

もっと、彼女に近付けたら。
その時に聞こう。

俺はそんな事を思いながら、今日の弁当を選んだ。

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