毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
瑞希さんは水ようかんをうっとりとしながら見ている。
こんなに水ようかんを見つめた事なんて、過去をさかのぼっても無いだろう。


「今年も、この季節になったんですね・・・。」


そんなつぶやきさえ、俺の心に響く。

「もう夏だもんな。」

「はい。今年もアジサイ中毒の方が出てしまいましたね。」



・・・は?



アジサイ中毒??

夏の話じゃないのか?!

「あ、アジサイ、中毒・・・?」

アジサイももしかして、毒があるのか・・・?

いや、この流れ。
だんだん読めてきた。

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