毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
11・つるバラ
さて。
瑞希さんの事は、はっきり言おうと言う事で俺の心は落ち着いた。
だが、問題は倫子の方だ。
うやむやなままに昼休憩が終わってしまったので、きちんと話せていない。
・・・いや、あいつと一回だって、まともに話が通じた事は無かったが。
今日は定時で上がろう。
そうすれば、瑞希さんに会える確率が上がる。
俺は焦る気持ちを押し殺して、仕事に励んだ。
定時までの時間がこんなにも長く感じたのは、初めてかもしれない。