毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
こいつの嫉妬深さ、並大抵じゃないのは身を持って実証済み。
飲み会だってマトモに行けないぐらいに、がんじがらめだ。

「ね、もっかい付き合お?あんなオバサンより、あたしのが絶対、聡介に似合うよ。」

はらわたがにえくりかえるとは、このことか・・・

瑞希さんをけなされた上に、俺の事まで勝手に決められる。
こいつの身勝手さに。


「いい加減にしてくれ。」


自分でも驚くほど、冷たい声が出た。
腰にまわされていた手をほどいて、一歩離れる。

「お前にとやかく言われる筋合いは無い。」
「え・・・だって、聡介、あたしは・・・」


「お前も、その伊東一派とやらも、俺には関係の無い事だ。」


俺はアイドルじゃない。
ファンクラブなんて、必要無いだろ。
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