毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
ガキのころ、通学路に咲いてて・・・よく、蜜吸ったよな。
ちょっと懐かしい。

「はい・・・レンゲツツジ、一株だけ今年も咲いたなって。」

今年もってことは、彼女は毎年この一株だけ違うツツジを見てきたんだろう。
愛おしそうに花を見つめるその目に、俺の胸は高鳴る。

「ツツジ、昔よく蜜吸いましたよ。」

俺は、彼女の見つめるオレンジ色のツツジに触れながら、その花を一つ取ろうとした。


その時。



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