毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
さっきまで嬉しそうにドクツルタケを見ていた表情じゃなくて、柔らかいけど、でも真剣な顔で。


「私だって、お父さんが嫌いなわけじゃないんです。でも・・・。」
「でも?」


「恥ずかしいんです。すぐに、きのこに例えるから。」



あー・・・
確かに・・・。

だって、自分の子供の事、タマゴタケって言ってたもんな。
なんでタマゴタケかは分からんが、例えられる方としては微妙なんだろう。

「父親だって知られるの、恥ずかしくて・・・。」

恥ずかしそうに俺から目をそらした。

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