毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
この子は、やっぱりあのきのこ博士の娘なんだ。

多少表現に難があってもDNAだから仕方が無い。

全てひっくるめて、俺が好きなのは、君なんだ!


俺は2人の距離を縮める為に、足を踏み出す。
そして、抱きしめた。


汗とか、手が汚れてるとか、なんかもうどうでもよくて。
必死に気持ちを伝えようとしてくれる君に、触れたくて。



「・・・好きだ。」



耳元で、小さく囁く。
恥ずかしすぎて顔は見れないから、瑞希さんの肩に額を乗せた。




「わ・・・わたしも、伊東さんが・・・。」




好きです。







蝉の声とか、風が揺らす木の音とかに消えそうなぐらい、小さな声だったけど。

俺の耳には、ちゃんと届いた。


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