毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
確かに。

雰囲気に流されるタイプだったら、あの場でキス出来たよな・・・。


「そ、それに。」


真っ赤な顔をしながらも眼は真っ直ぐ俺を見て、瑞希さんは必死で何かを伝えようとしている。

「ちゃんと、言ったはずです。」
「何を?」

必死な姿が可愛くて、俺はわざと忘れたフリをしてしまった。

「だ、だからですね・・・」
「うん。」

もう一回、聞きたい。

君の口から。

俺の不安を取り除いてくれる、あの言葉を。

「その・・・、」
「うん。」


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