毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
突然離された体に驚いて、彼女は顔を上げて俺を見る。


その一瞬で。


俺はお預けだった唇を、奪う事に成功した。


触れるだけのキスなのに、こんなにも満たされる。

目の前で、驚いて目も閉じる事が出来なかった君が、愛しくてしょうがない。


大切にしたい。


その気持ちは間違いじゃないのに。


壊したいって、思ってしまう。


この矛盾が、君を傷付けないといい。
何をされたか気付いて、真っ赤になった瑞希に。



今度はゆっくり、顔を近付けた。






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