毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
今すぐにでも助けなければいけないのに、俺がのこのこ出ていって、何とかなる問題なんだろうか。

むしろ、悪化しそうな気がする。

黙って見ているわけにはいかないのに、俺は動けずにいた。



「伊東さんは、そんな方じゃありません。」



ハッキリと、言い切る瑞希の声。

周りから起こる、嘲笑。

あのきつそうな女性社員に囲まれて、それでも毅然とした態度がとれるなんて。
普段の優しい笑顔からは、想像が出来ない。


何よりも、俺の事を信じてくれているのが、嬉しかった。


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