毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
俺がどれだけ頑張って、瑞希に想いを伝えたか。
そんなことを倫子に言ったって、信じないんだろうが。


怒りを抑えて、俺はそのまま事の成り行きを立ち聞きする。


どうか。

どうか信じていて欲しい。

俺は、二股なんてかけてないんだ。


その前に、そんなに元カノなんて多くないから(たぶん、4人ぐらい)!




「それだけ、ですか?」




背筋も凍るような、冷たい声。
誰の声かなんて分かってる。


「それだけ?あんたまだ聡介の悪行聞きたいの?」

「遊ばれてんのに、馬鹿みたい。」


その冷たい声に気付かないのか、倫子達は笑った。

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