毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
なんて、倫子に言ったところで、通じないんだろう。

「方向性、間違ってる。違う努力しろよ。」

呆れたように言ってしまったかもしれない。
倫子はまた泣きだした。


「あ、あたしはそーすけにそばにいてほしーだけなの!」

「俺は瑞希が好きなんだ。お前とは、一緒にいられない。」

「そんなのききたくない!」


化粧が落ちるぐらいに、泣いて、泣いて、泣いて。

そのうち、無情にも昼休憩がもうすぐ終わるって、一回目のチャイムが鳴った。
俺は昼飯も食えないまま、デスクに戻らないといけないわけだ。


「・・・とにかく、もう俺の・・・俺達の事は、放っておいてくれ。頼むか
ら。」


それだけ言って、俺は瑞希のアサガオを片手に奪い取り、空いている手をつないで歩き出す。

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