毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
昼の事だろうか。

・・・って、それしかないが。

とりあえず終わったことを知らせようと、電話をかける。
こんな遅い時間だから会えないかもしれないが、話ぐらいならできるだろう。

コール音が、長く感じる。

もし、今日の様な騒動は金輪際嫌なので、別れますとかだったら・・・?

あの時好きと言ったものの、後悔していたら?


4コール目ぐらいで、瑞希は出た。


『い、伊東さん・・・お疲れ様です。』


また、呼び方が元に戻ってる。

いつになったら、すんなりと名前で呼んでもらえるんだろう。

「ごめん、遅くなった。」
『いえ・・・こちらこそ、わがままをすみません。』

電話向こうで頭を下げていそうなぐらい、申し訳なさそうな声。


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