毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
自宅から瑞希の家に行くよりも、会社からの方が近い。
お互いに逆方向に住んでいるせいで、そんな風になってしまった。


だが、今日はそれに助けられる。

いつもより早く、彼女の家に着く事が出来たから。


俺はメールを入れて、着いた事を知らせた。
瑞希はすぐに出てきてくれて、俺は車に招き入れる。
大塚家はまだ灯りが点いてるから、家族が起きてるんだろう。


「伊東さん、お疲れさまでした。」

「瑞希も、お疲れ。」


俺の愛車はエンジン音が少しうるさいらしいので、エンジンは止めてある。
走り出すとどこか遠出したくなるので、その場で話そうと思ったからだ。


「こんな時間に、出て大丈夫か?」

心配だったので、最初に聞いておかなければ。


< 284 / 437 >

この作品をシェア

pagetop