毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
俺は自然と眉間にしわが寄っていた。

「小さいころから、ああいった事には慣れてます。父はあんな人ですし、私も・・・話が下手ですから。」

今日は、伊東さんの事を悪く言われて、熱くなってしまいました。

それすら、笑顔で話す君。

もしかして、いじめられていたんだろうか。
小学生とかだと、言い方がストレートだから、余計にきつい気がする。


「ですから、お気になさらないでくださいね。」

「・・・分かった。だが、1つだけ約束してくれ。」


不思議そうに、瑞希は小首をかしげる。
俺は真っ直ぐ彼女の目を見つめた。


「もしまた何か言われるような事があったら、絶対、俺に言う事。」


数回瞬きしてから、瑞希は笑った。

「はい、約束します。」

もう、多分ないでしょうがって言いながらも、嬉しそうにしている。

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