毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
会社で仕事をしながら試験を受けるなんて・・・一体、いつ勉強してたんだろう。


「高校の第一種教員免許は持っていたんです。子供に、勉強以外の事も教えたいと思って、春に願書を出しました。・・・今日、ちょうど一次試験合格の通知が来て。」


すごい。

教員採用試験って、絶対に難しいはずだ。
瑞希は自慢げにすることも無く、受験票を大切そうにしまった。

「一次試験に落ちたら、会社に残留してほしいと上から言われたので、受かるまで言えませんでした。」

すみませんと、申し訳なさそうな顔をする。

俺はただ、何も言えずにいた。
おめでとうと言いたいのに、素直に喜べない。

教員になれば、同じ会社に居る事は出来ないから。

女々しいな・・・俺。


「今月の終わりに、二次試験の面接があります。それに受かれば、来年の春から・・・教師として、配属されることになります。」


「そ・・・か。」


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