毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
どうせ根掘り葉掘り聞かれるんだったら、酔っていた方がしゃべりやすい。

俺は勢いよくジョッキの中のビールを飲み干す。
暑い日に飲む、冷えたビールの喉越しは最高だ。

ジョッキの中が無くなったので、運ばれてきたピッチャーから、またビールを注いだ。



「伊東、今まで美人とばっか付き合ってたのに、今度は普通の子かぁ。意外だなぁ。」



瑞希の顔を知っているらしい横山が、追加のチューハイを頼みながらそんな事を漏らす。
その横で荒木も頷きながら焼き鳥を食べ、北村はすでに赤ら顔。


「おねーさん、ニンニク串二皿追加ね!」


その場で空いたジョッキを片付けていた店員を呼びとめ、一皿三本も乗っているニンニク串を二皿も追加しやがった。

明日デートなんだぞ・・・俺は食わないからな!


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