毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
今の状況を伝えなければと携帯を手に取ったわけだが、怒られるかもしれない。


いや、普通の女の子なら、怒髪天を衝くってやつだな。

完璧、俺が悪いんだけれども。


『もしもし、伊東さん?おはようございます。』


朝から爽やかな声。

いつもなら聞くだけで心が落ち着くその声すら、頭に響いてしょうがない。


「瑞希・・・おはよ。」

『・・・あ、二日酔いですね?』


声で分かったんだろうか。
それとも、昨日酔っぱらって電話したから気付いたんだろうか。

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