毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
なのに、彼はわざわざ突っかかって行く。

・・・かまってほしいのか?

俺に嘘を吐いた理由も、まだ分からない。

「いや・・・いいんだけど・・・。」

そう言うしかない俺は、居心地の悪い思いで佇む。
和希君は肩をすくめて俺を見た。
身長は俺と変わらないぐらいだが、少し彼の方が低いか。


「あのさ、こんな毒草女のどこがいいわけ?」

「和希君!」


ずいぶんハッキリ、それも不機嫌さを隠さずに言うな・・・。
ここまでくると、逆に気持ちが良いぐらいだ。

「伊東さんも、答えなくていいですから・・・。」

別に答えられる質問なんだが、瑞希は答えて欲しくないらしい。
普通なら女の子の方から聞きたがるのにな。

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