毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
そういった作物と相性の良い植物を、コンパニオンプランツと言うそうだ。
他にも色々な組み合わせがあって、瑞希はその研究を大学で行っていたらしい。
俺はてっきり、毒草の研究をしてたもんだと思ってた。


「美味しいものにはどうしても害虫が付きますが、コンパニオンプランツの研究が進めば、無農薬野菜が増えるかもしれません。」


人間にとっても、植物にとっても、有益な事だ。
虫にはありがたくないかもしれないが、そこんとこは置いとこう。


「それ、すごく大切なことだよな。今無農薬とか流行ってるし。」

「体にも環境にもいいですしね。」


穏やかに、笑い合う。
瑞希の違った一面を知れたような気がして、嬉しかった。


傾き始めた日差しはまだ暑かったが、そんなことどうでもいい。


ただ、もっと。
同じ時間を過ごしたい。



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