毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
誰か待ってるんだろうか?
もしかして、今考えたばっかの彼氏だったりするんだろうか?
ちょうど駐車場に行く途中だったもんだから、自然に近くを通りかかる。
彼女の眼は真っ直ぐロータリーの真ん中に向かい、じっと動かない。


声を、かけるか・・・かけないか。


ここで声かけずに帰ったら、俺きっと後悔するよな。
よし。

「大塚さん、お疲れ様です。」

いつだって、彼女に話しかける時は緊張する。
それがたとえ売店のレジで挨拶するだけであっても。


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