毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
確かに、泊まってもらった方が朝出掛けやすい。
迎えに行く手間と時間が省かれるから、その分早く出発出来たり、遅く起きれたり。

それは間違いないんだが。


「まさかまだ、お泊まり未経験とか?」


まさかなー!と、笑いとばそうとする松岡から、俺は目をそらした。

少しの沈黙が訪れる。

それだけで通じたみたいで、すぐに笑みを消し、松岡は俺の肩を監督よろしく叩いて。


「・・・頑張れよ!」


それだけ言って、仕事に戻って行った。


真っ赤なまま動きを停めた瑞希と、焦る俺が2人、カウンターに残される。

き・・・気まずい・・・。

会話を探そうにも、思い浮かばない。
こんな時、どうすればいいんだろう。

確かに、下心なしにしても、泊まってもらったほうが動きやすいのは事実だ。

だが。



下心なしには出来ないっつの!!!



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