毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
彼女が泊まりに来たら、俺はきっと理性が持たない。
泊まってもらうってことは、そういう事に繋がってしまう。


「あ、あのさ、瑞希。」

「は、はい!」


必要以上に驚いて、瑞希は赤い顔のまま俺の方を見た。
その表情をされると、俺まで緊張してしまう。

だが、言わなければ。
泊まっていってもらってもいいし、嫌なら朝迎えに行くと。


俺は小さく深呼吸して、瑞希の目を真っ直ぐ見る。

「えっと・・・確かに泊まってってもらえば、朝出る時楽だけど・・・別に、無
理に泊まらなくてもいいから。俺、迎えに行くのが嫌なわけじゃないしさ。」

急ぎたくない。

人に言われて泊まりに来て・・・とか、彼女の本意ではないと思うから。
女の子って、心の準備とかいりそうだし。

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