毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
瑞希は思案顔で少しの間料理に目を落としてから、赤い顔のままもう一度俺の方を向いた。



「・・・お邪魔、させていただいてもよろしいですか?」



照れ臭そうに、笑いながら。


「あ、ああ。瑞希さえ良ければ。」

「では、ご飯のあと送って頂いて・・・持ち物の準備など済ませてから、お伺い
しますね。駐車場に空きってありますか?」


まだ緊張しているのか、いつもより少し早口で。

俺はなんとか踊りかけている脳味噌を落ち着かせながら、駐車場の事を話した。
来客用は無いが、自分が友人が来た時ように二台分借りているので、そこに停め
るようにと。
アパートの場所は今朝ので覚えたと瑞希が言ったので、心配はなさそうだ。

一通り話し終えて、目の前のパスタを食べ始める。
少し冷めてしまったものの、やっぱり松岡のトマトソースは美味かった。
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