毒草彼女 －ポトスで始まる恋ー

なんとかそれで時間をつぶし、聞きなれない車の音で、瑞希が到着したことを知った。

カーテンを開けて窓越しに外を見れば、車を降りる瑞希の姿。
光があたったのかこちらに気付いて、目が合ったので手を振り合う。

玄関で待とうと思ってカーテンを閉めれば、ちょうどドアノブに手をかけようとした時にインターホンが鳴った。

取るまでも無い。
俺はドアを開け、彼女を迎え入れる。


「こ、こんばんは・・・。」

「いらっしゃい。」


気の利いた事の１つでも言えればいいのに。

とりあえずドアを閉めたのに、なんとなく彼女は上がってこない。
それどころか、荷物を持ったまま、固まっている。