毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
俺の口から伝えて良いものなのか、瑞希が気付くのを待った方がいいのか。
ほんと、どうすんだよ・・・。


「いつか絶対、父のキノコ園からホテイシメジこっそり持ち出して、弟が食
べる鍋料理に入れてやります!!」


怒り心頭の口調。
目には復讐の炎。


あのこ、鍋の日は絶対ビール飲むから、効果てきめんですよ!!


ごめん。

拳を握って熱弁されても、ホテイシメジが分からない。


何を言うべきか悩んだ末、俺は無言で新しいチューハイの缶を開けて手渡した。
ありがとうございますと受け取った瑞希の前に、まだ冷たいコンビニスイーツを並べて、どれにする?なんて聞いて。

情けないが、これ以上思い浮かばなかった。
ひとしきり言い切ったからか、彼女の目から怒りが消える。

色々買っといて良かった!

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