毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
どんだけ薄めたって、あの独特の味が俺は好きになれない・・・。
それに、飲んでたばあちゃんだって、高いから、体に良くても毎日たくさんは飲めないねぇなんて、言っていた気がする。


「青い実は毒性が強くて食べられません。黄色や白になってから収穫するそうです。」


うちの温室には木が大きすぎて栽培できないので、収穫未体験なんですよーなんて、いや、普通の家に温室は無いし、収穫もしないから!


「・・・あ、ああ。今度帰ったら、伝えとく。多分ばあちゃんまだ飲んでるし。」

「ありがとうございます!」


安心したように、きらきらした笑顔から、柔らかい微笑みになった瑞希。

・・・うん。

安心していいと思う。
誰もあれを2リットル毎日飲もうなんて猛者、うちにはいない。



「やっぱり、適量が一番美味しいですよね!」

「だよな!」


こうして、俺達の盆休みは、ノニの微妙な臭いと共に終わった。

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