毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
『伊東さ・・・そ、聡介さんですか?お疲れ様です。』

「瑞希、お疲れ様。」

数コール目で出た瑞希の声を聞いたら、それだけでなんだかテンションが上がった。
しかもちゃんと名前言い直してるとことか、可愛すぎるだろ!!
なんて、ノロケたりしたくなる。

そんな心の中は全部隠しておかねば。

ん?
それも相手に合わせてカッコつけって事になるのか??
いやいや、電話でテンション上がるとか、やっぱガキっぽい気がするし・・・。

あ、ガキっぽいのも俺自身か。

『聡介さんも今日は忙しかったですか?』

どっか行ってた思考を、瑞希は呼び戻してくれた。
“も”って事は、瑞希も忙しかったんだろう。
昼休憩の購買めっちゃ混んでたし、疲れてるんじゃないだろうか。
そんな時に電話して、なんか今更申し訳なくなってきた。
なんだこの一喜一憂。

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