毒草彼女 -ポトスで始まる恋ー
彼女の講義は、なおも続く。

「若芽が、山菜のギョウジャニンニクに似ているんです。だから、誤って食べての死亡事例もあります。」

こんな可愛い花で、死亡・・・
スズランが、途端に怖くなる。

「それに、花瓶に生けたスズランの水を、飲んでしまった幼児が中毒したと言う事例もあるんです。」



そんな水、飲むなーーーーー!!!!!



と、俺は声を大にして叫びたい衝動に駆られる。

「トマトみたいな果実も付けますけど、食べないように気を付けてくださいね。」

ふふふと、笑う。
その笑顔さえ。

「き、気をつけます!」
「はい!」

俺が気をつけると言うと、大塚さんは安心したように頷く。
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