愛シテアゲル
えー。じゃあじゃあ。あの誕生日五日前にお兄ちゃんがフライングをして小鳥の肌を愛してくれたのも、私が我慢できなくてキスしちゃったのも、もうあの時には二人揃っていっぱいいっぱいだったんだとわかり、本当に突然小鳥ちゃんが女になったわけでもないんだと、やっと落ち着いてくる。
「小鳥。だからもう子供だなんて……言うなよ」
「う、うん」
「他の男だって、女に見えているんだから。これからは大人の女の気持ちで、ちゃんとしろよ」
「うん、わかりました」
それでもきっと。まだ社会人として未熟なところ、大人の女性として経験していないことは、ずっとお兄ちゃんに助けてもらっていくんだろうなと思いながら――。
だけれど今夜、私は大人のカラダになって、彼が愛してくれる甘い匂いの肌で彼に抱きしめてもらっている。
だから、私からも――。小鳥も彼の顎先に指先を這わせ唇を寄せた。
「翔、だけだよ。ずうっと翔だけ……。これからも」
愛してる。なんてまだ言えない。
でもそんな気持ちで小鳥から彼の唇を愛した。
彼からもお返しの、熱くて深いキス。
抱きしめられていた身体が、ふたたびシーツの上に寝かされた。
「さすがに疲れた……。すこし休もう」
「うん」
大きなベッドの真ん中、素肌で抱き合った。