愛シテアゲル
「に、に、兄ちゃん! 私、この前、お兄ちゃんのカノジョになったばかりだよ!」
「身体と確認が最後に来ただけで、俺的にはとっくに彼女だったけどな」
わー! もう小鳥は叫びたくなった。
だって、この前まで『お兄ちゃんに告白する。でも……出来ないよ!』とのたうち回っていたのに。やっと想いが通じて、あんまり年の差があるから『子供な私をどうしていつから好きになったの』と戸惑っていたのに。エッチがなかなかうまくできなくて、やっとやっと彼とひとつになったばかりなのに!? いきなり『一緒に暮らそう。一緒になろう』!?
まさかの、プロポーズ!? もっともっと大人になってしっとりロマンチックにその日が来るかもと漠然と夢見ているだけだったのに!?
「言っておくけどな。俺って適齢期ってヤツなんだよ。もともと女にそれほど興味もないから、これから先も小鳥以外の女なんて考えられないだろうし、俺はいつでもOK。ただ小鳥がまだ学生で若いし、小鳥には目標と夢があるから、そんなすぐにとは思っていない」
「お、お兄ちゃん。私が子供だからって、だから、からかったりしたらいけなんだよっ」
嬉しいというより、大パニック。向こうは小鳥を大人の恋人として見てくれているのに、こんな時に自分で自分を子供にしてしまっている。