愛シテアゲル
「翔兄……翔、」
小鳥も抱きしめてくれる彼に、腕を伸ばして抱きついた。
月夜の道後、レトロな街の片隅、暗い駐車場。白いボンネットの上で抱き合って、いつまでも唇を愛しあう。
彼の大きな手が、小鳥の肌を探している。
ふたり揃って舌先と舌先を愛しながら、小鳥から言う。
「翔兄、つれていって」
襲ってきた甘い疼きを、彼に突き破って欲しい。そんな衝動に駆られている。
「俺も。小鳥の肌の匂いが欲しい」
「私も。翔兄の熱い肌に触りたい」
それでもなかなか唇が離れない。惜しむように濡れた唇と唇を離し、ふたりはスープラに乗り込んだ。
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