Memory~記憶の欠片~
目が覚めたのは…
目が覚める。
「……ここ、どこ…?」
辺りを見回す。
見覚えのない部屋。
雰囲気からして病院だろう。
なんで私は病院にいるのだろう?
思い出そうとしてみるが何も思い出せない。
私は何て名前だったかな?
ガラガラガラ
思い出そうとしていると突然ドアが開いた。
「!?紫織ちゃん!!目が覚めたんですね!!」
「あっ!!お前大丈夫なのかよ!!」
「紫織。どこか痛い所はないか?」
病室に入ってきた3人の男性が私を見て駆け寄って来る。
私の名前は『しおり』と言うらしい。
この人たち誰だろう……。
私が思い出そうとしている間も3人は話し続けている。
「紫織ちゃんが目覚めて良かったですね!」
「律の奴にも伝えねえとな」
「その前に医者に言わないといけないだろう」
3人は嬉しそうに話している。
この3人は私と深い関わりがあったようだが、私は思い出せない。
私が俯いて黙っていると3人の中の1人の男性が話しかけてきた。
「紫織、どうした?」
私は記憶が無いことを話すか迷ったが、思い切って話してみることにした。