もう春は来ない
作者の仁科二哀です。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
本編の最後の一行は、
作者としても大変書きづらいものでした。
『本当の春は来ない』
同じような体験を持つ方には、とても厳しく、非常に残酷なものだったかもしれません。
それでも、
君の一言で、その命を救えたかもしれない。
あなたの勇気で、その命は守られたかもしれない。
その思いを。
今、心の底から強く思うその気持ちを、
なによりも深く心に刻んでもらいたくて、
その言葉を、敢えて使わせていただきました。
だけど。
本当は。
あなたにも、春は来ます。
もう、本当の春は来ています。
――ごめんね。
――助けてあげられなくてごめんね。
そう、心のど真ん中で感じられた時。
わけもなく、涙が溢れて溢れて止まらなくなった時。
それが、
本当の春が来るサインです。
あなたにも、君にも、きっとその日はやってきます。
もう、とっくに来ているかもしれません。
だから。
約束してください。
その日が来たら、君に、本当の春が来た日から、
毎日笑って暮らすことを。
友達を、家族を、そして、周りの人すべてを、
笑顔でいっぱいにすることを。
今、約束しましょう。
君のこれからを応援します。
ありがとうございました。
仁科二哀
(心理カウンセラー 心笑亭 杉の)