七番目の悪役



「ねぇ、この穴いつまで続くんだろう?」


「・・・分からないのだ。」


長いこと落ち続けてあの不思議な浮遊感にも慣れ風圧を利用して体勢をうつ伏せの状態から胡座をかくように座る。


「んー、あのうさぎはロイドで、ロイドがお礼をするって言ったら地面がいきなり穴になったのだな。」


「そーいうことになるね。」


冷静に状況を理解した二人。


「まぁ、ひとまず出口に着くまでどうにも出来ないね。」


フランの意見に頷くセシル。
二人は空を飛べる術を持っていないのでただただ落ち続けるだけしか出来なかった。




そして・・・




「あ!光なのだ!」


「ああ。これで外に出られる!」


握っている力を強める。
そのまま光に突っ込んだ。


ーードッサ!


「痛ッ」


「・・・」


顔から突っ込んだセシルと華麗に着地したフラン。


「ドジだな。」


「う、うるさいのだ!」


「イタタ」っとおでこを押さえるフラン。
おでこは可哀想に赤く擦りむいていた。


「大丈夫か?」


「う、うん。・・・えっ、ここどこなのだ?」



二人がついた先はコンクリートのジャングルだったーーー



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