厄介な好奇心
 次第に大胆かつ巧妙になってきた手口とそれに比例する被害額に当局も本腰を入れ、その結果とうとうそのグループは検挙されることに至った。

 覚えている限りでは、確かそんな結末だったと記憶している。

 だからと言って、彼女がそのグループに加担しているという保証はないが、口にした言葉と隠せなかった動揺からすると、全くの的外れとも言えないのでは無いだろうか。

 もしも、彼女がそのグループのメンバーであり、検挙を逃れた一員であることが明確になったとしたら、僕はどうしたら良いのか。
 警察に突き出す。又は、彼女を脅し何かを得る・・・・

 そう思うと、背中がゾクゾクし、携帯を握る手の平が異常に汗ばんだ。
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