厄介な好奇心
 僕は当て勘で探りを入れた。 

「それにしてもよく捕まらなかったよね?」

 さあ、これでどう出るか。他言しないでくれと泣き付いてくるか。 

 しかし、彼女は意に反した。 

「なめんじゃねえぞ、くそガキが」 

 えっ・・・・

 僕は驚き過ぎて聞き間違いではないかと思った。 
「てめえ、何黙ってんだよ。どうせ脅しに来たんだろうよ」

 もしかして、本当に図星だったのか。 

 想像はしてたが本気で予想していた訳でも無い僕は、この手のヤンキーには根本的に嫌悪感と恐怖を感じてしまう。だが、何故だかこのまま引き下がる気にならない自分が不思議で、どうせならこのまま突っ走ってみようかという気持ちにもなった。
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