厄介な好奇心
 僕はおっちゃんが開いた地図に目をやった。 

「どうだ。何か感じるものがあるか?」
 

「おっちゃん、ここって・・・・」

 おっちゃんはニヤリとした。 

「そうだ。あの場所辺りだよ」

 あの場所とはそう、僕が呼び出されて襲われ、そして、おっちゃんが救ってくれた場所のことであった。 
「俺はあの時、何だかおかしいと感じたんだよな」

 僕は、おっちゃんが何を言いたいのか、この時点では分からなかった。おっちゃんは、僕の返事を待たずに話を進めた。

「あいつは、お前をあそこに呼び出したが、あいつ自身は何を使ってあの場所まで来たのか。俺らがあそこから道を歩いて下ったが、車もバイクも自転車すら無かったよな?」

「うん、確かに無かった」

「まあ、タクシーという手段もあるが、人を殺そうと向かう先にタクシーでも無いだろう。そう考えると、今回のスカッドミサイルの発射方角と地点、何か怪しくないか?」
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